その他
不安と薬(前編)
「不安(イライラ)が強いので安定剤をください」「分かりました。1日3回分で出しておきますね」「先
生のお薬のおかげで、すごく楽になりました」「それは良かったですね」。患者と医師の間で一見良さそうなやりとりがあります。
精神安定剤、特にベンゾジアゼピン系抗不安薬と呼ばれるものについては、以前より問題が指摘されています。一時楽になるところはあるのですが、切れ味が良ければ良いほどまた欲しくなり、不安になるたびに安定剤を飲むようになる。そのうち、安定剤が効かなくなる(耐性)、安定剤がないと不安になる(依存)、服用量が増え日常的にぼーっとしたり、キレやすい状態となったり(酩酊)が起こります。何とか薬剤をやめられた場合には、落ち着いた普通の状態に戻ることがあります。
最初の処方の際に十分検討することが重要で、薬をすぐ出してくれる医者が必ずしもいい医者とは限らない、というところを知っておいていただけたらと思います。
精神保健指定医 町原 敦
