その他
解離性障害について③
解離性同一性障害とは同一性が破綻し、はっきりと区別できる二つ以上の人格が現れる、二重人格や多重人格といわれるもので、これを題材にした「ジキル博士とハイド氏」や「五番目のサリー」などの小説が有名です。
文化によっては憑依体験と捉えられ「犬神憑き」や「悪魔憑き」などとして、多くの映画や小説の大罪となっています。
このようによく知られた症状ですが、実際の症例は相当に珍しく、そもそも欧米に比べて日本では少ないとされ、私自身も三十数年の臨床経験の中で、はっきりとした症例に出会ったのは数例です。
アメリカでは1980年~90年代になぜか多発し、その後減少したようですが、児童期の虐待や不適切な養育が原因の一つと考えられていました。日本でもその時期以降、多少増加した印象ですが、アメリカほどには至りませんでした。原因は主に心因によるものと考えられ、治療法は確立していませんが、患者さんが安全で安心できる環境を整えることが第一となります。
院長 岡田 和史
